3年目を迎えた須永は、北海道日本ハムの期待の左腕だ。入団時の注目度の高さから思うと、過去2年は決して期待通りの成長とはいかなかったようだが、それでも一軍定着へはもう少しのところまで来ていると、今年のキャンプ、オープン戦を見て感じていた。ただ、その投球からは、高校を卒業してまだ3年目を迎えたばかりという"若さ"を感じない。よく言えば、まとまりのいい安定感のある投球ということなのだろうが、一方で、力感というか、打者に対する戒圧感といったものが不足しているように見える。
 真っ先に目が行ったのは、そのフィニッシュの姿勢だ。力のある速球を投げるには、左手が右足首に着くくらいのしっかりとした振りをしていてもいいと思うのだが、フォロースルーが小さい。というか、上体そのものが途中で動きを止めている感じで体重が左足に乗ってこない印象だ。その前のGHあたりでは、非常にいい形を作っているのに、投手にとって、いざ"ここから勝負"というところで、力が乗ってこないというのは、一言で言うと、もったいない。バックスイングから力が入りすぎて、それが長続きしないというのがひとつの理由かもしれない。
 メリハリというか、一連の動きの中で強弱をつけることが大事。無駄なカを抜いて、最後のリリース、フィニッシュの瞬間に正確に力を伝えられるようにしなくてはならない。ここで強く正しく腕を振ることで、打者はボールの見極めが難しくなるのだ。楽に体を使って、最後にビュッと力を入れるタイミング、そのイメージをつかむことができれば、一気にブレークする可能性もあると思う。 須永英輝
前半では力を抜いて
      最後に強く腕を振れ
            解説・大野 豊
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