昨年、新人として5勝を挙げたダルビッシュ。高校卒のルーキーとは思えない多彩な変化球を投げるなど、さすがに騒がれてプロ入りしただけのことはあり、その実力の片りんを見せ付けた。 全体を通して見ると、ダルビッシュの場合、特に欠点らしい欠点は見当たらない。経験を積んで、体を鍛えて、筋力の強さ、故障しない体作りをまず何より考えてトレーニングに励むことだろう。
 ただし、個人的に気になる点を一つ言うと、@Aの始動の際の左足の上げ方だ。 上げる足をあえてゆっくり外に回しているのだろうが、軸足となる右足まで"外向き"に力がかかっている。つまり両足が"がに股"に見える。これは次のBCでは修正されているので、大きな問題にしなくてもいいとも言えるが、私はもっと早くから体の内側に力が感じられるよう、内股、足の付け根を意識して足を上げていくべきだと思っている。そうやって投げた方が、フォームのバランスはさらによくなるはずだ。
 その点だけ気になるが、足が上がったところは体が1本の線になって、まっすぐきれいに立っている。 そこからは体の内側を意識して、常にパワーが蓄えられるような動きをしている。よく腕も振り切っているし、あとはよりいっそうの強さを加えていければ、投球も変わってくることだろう。
 多彩な変化球を持つだけに、ともすればそれに頼る傾向もあったダルビッシュだが、投手の棊本はやはりストレート。素質の高さは万人が認めているのだから、ストレートを磨いて小手先の勝負に走る投手にだけはなってほしくないと思っている。球界を代表する投手へ、期待は大きいものがある。 ダルビッシュ有
体の筋力、強さを高めて
速球で勝負できる投手に
            解説・大野 豊
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