日本ハムの内野陣で、特に守りの面ではその中心たる活躍を期待されている金子だが、近年は、その期待通りの数字を残しているとはいえない。
 守りでも打撃でもそうなのだが、金子は無駄なくそつなくプレーするが、逆にいい意味での個性と言うか、プロ選手らしいアピールという部分で、見ていても少々物足りないところがある。本来金子ほどの実績がある選手ならば、チームの顔とも言える存在になっていて不思議はないのだが、そこに"個性"が見えてこないのでそういう存在にはほど遠い位置にいる。
 たとえば、この打撃フォームでも、これといって欠点は見つからない。それでいて、相手投手の立場に立って、そこに怖さを感じるかと言われたら、おそらくそれほどではないだろう。
 受けるイメージを考えずに、打撃フォームだけを解説するならば、金子の打撃は無駄を省いた、よく整理されたフォームと言うことができる。最初からかかとを上げて、テークバックの際の無駄な動きを省略、軸足に十分に体重を乗せたCの写真ではどういうボールに対しても対応できそうないい形をしている。インパクトのあとしっかりと手首を返し、ボールを運ぶという意識を反映できている。すべてにおいて次の動きを事前に準備したような印象の、合理的で無駄のない動きと言えるだろう。
 それが金子のプレースタイルと言ってしまえばそうなのだが、守備でも、大向こうをうならせるような派手なプレーはしない堅実なタイプで、悪く言えば面白みに欠け、印象に残らないのだ。今年29歳、まだまだ老け込む年齢ではないはずだし、球団の札幌移転もあって、いろいろな面で"変革"が求められる今年の日本ハム、金子にとってもいい意味での夕ーニングポイントとなる一年にしてもらいたい。 金子 誠
無駄を省いた
     合理的フォーム
          解説・谷沢健一
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