オープン戦で・347の打率を残し、期待された小川。開幕当初こそ、その調子を持続していたが、右手薬指の骨折で4月下旬に登録抹消。復帰後は白井一の故障もあってスタメンに名を連ねているが、ややカベにぶつかっている。連続写真を見ながら、さっそく小川のフォームを解説していくことにしよう。
 @の構えだが、巧打というよりは強打を狙う構え方になっており、将来一・二番を目指す小川にはそぐわない。というのは、バットの先が、投手よりに倒れすぎているのだ。そのために、スムーズにバットが出にくくなり、確実性を欠くことになる。グリップをもう少し後ろで高い位置にもってきて、バットの先をグリップと平行か、むしろややキャッチヤー寄りにしたほうがバッティングに正確さが出てくるはすだ。
 Aで右足を浮かせてCDへと踏み出していっている。そしてEの着地と、このあたりの足の使い方はなかなかいいのだが、いかんせんEのグリップの位置が下がりすぎている。これでは単に構えから後ろに引いただけという感じだ。むしろ、最初の構えより高い位置にまで上げる気持ちがほしい。そうすればもっとスムーズにボールを上から叩けることになる。
 Gで腰の回転とともにバットをひき下ろしてきているが、下半身のリードというよりも、上体の力で振ろうとしており、それがためにIで右足が突っ張って、体重が前に移りきらず、バットがスムーズに抜けていかないという欠点が出て、後の方まで悪い影響を及ぼしている。Kのフォロースルーも小さく、形のよくないものになっている。
 今後の小川の課題は、大きな構えを直す、踏み出しの時にグリップを高くする、下半身の回転でバットを振ることを心がける、の3点である。これらにはいずれも上体の力を抜くことが大事で、柔らかみのあるスイングを身につけてくれば、センスがいいだけに楽しみな素材である。 小川 浩一
一・二番を目指すなら
   柔らかなスイングを
            解説・川上哲治
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