また、このときに腰が開き気味なのも気になる点。三塁側から見て(右投手の場合)、あげた左足がクロスするように見える投手は、その反動か、ややもすると早く腰が開いてしまうタイプが多い。津野の場合もそれに当たる。球威を落とす原因にもなるし、左足を真っすぐに上げるよう進言したい。もう少し、ヒザやモモの内側の部分に力強さを感じさせるようになってくればしめたものだ。
 最後は、着地した左足が突っぱってしまうこと。前に出ていこうとする腰にブレーキをかけてるようなもので、もっとヒザに柔軟さが必要だ。
 昨年デビューしたときは、荒々しいまでの力強さが感じられたが、終盤は制球を気にする余り、フォーム全体も小さくなってしまったよう。もう一度、思い切りのよさを取り戻してくれば、必ずいい結果につながると私は思う。 19歳にして開幕投手の栄誉を担うほどだから、首脳陣の彼に対する期待の大きさというのがわかる。なるほど、球も速いし体つきもいかにも投手向き。今後の努力次第では日本ハムを支える工ース級の投手に化ける可能性は十分にあるといえそうだ。
 こうして全体的にフォームを見ていると、どこといって欠点がないくらいまとまったフォーム。逆にそれが彼自身の特長というものを感じさせない短所にもなっている。
 その中で、あえて欠点を拾っていげば、ますHで左足が地面に降りたときに右手の位置が高いこと。この時点では、手はもっと下にあるべきで、それが大きな力強い腕のスイングを生み、下半身の強じんさも生みだす原因になってくるはず。 津野 浩
まとまりすぎが長所
   でも短所でもある
           解説・杉下茂
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