柏原は昨年、チームの中心打者として見事な働きを見せ、日本ハムV1の立役者となった。プレー上の働きばかりでなく、主将の重責も果たし、公私両面にわたってチームに貢献した。それまでの柏原は、打撃面でやや伸び悩んでいたようだが、昨年初の3割を記録して名実ともに日本ハムの中心選手となった。その成長著しい打撃を解説してみよう。
 @は構え。これを見ると状態が起きて、以前のようにかがまなくなった。そのために楽にスイングが出来るようになった。昨年の沖縄キャンプで私がちょっと注意したが、それを忠実に実行してくれたようだ。
 Aで前足を浮かせ後ろ足に体重を乗せ、少しずつ前方へ体重を移動しようとしているところ。Bでは腰のひねりを残しながら前足を踏み込んでいるが、ここのところが実にいい。
 C〜Dを見ると、おそらく右方向を狙った打ち方ではないだろうか。Dの左腰がやや開いて、バットのヘッドを遅らせていることを見ればわかる。また柏原は腰の捻りを残し左方向にも大きな当たりを打てるようになり、技術的にも上手くなってきた。
 F〜Hではバットを立てて振り下ろし、I〜Kでは顔を最後まで残してフォロースルーに入っている。ヘッドアップしていないために、球をとらえることが正確になるし、打球がよく飛ぶのだ。
 昨年、柏原が大活躍した裏には構えの変化があげられる。それまでの腰を折ってかがんだ構えから、背筋を伸ばしゆったりとした構えに変えてからだ。そのために懐が深くなり、球を上から叩け、融通性の利くスイングが出来るようになった。打撃術が進歩し、初の3割打者になった柏原だが、まだまだその打撃は伸びる可能性を秘めている。今後が楽しみだ。 柏原 純一
以前のかがんだ構えから
  背筋を伸ばしゆったり
   した構えに変え成功
           解説・川上哲治
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送