高代に注意してもらいたいことは、内角球でも外角球でも脇を締め左ヒジを使って体に巻きつけるようなスイングをすればパンチ力も正確さも出てくるということだ。今のところまだ変化球を完全にこなし切っていないが、高代のこの素晴らしいステップがあれば、すぐについていけるようになるだろう。これからは自分の特徴を生かして、走塁術もしっかりマスターしてほしい。とにかく新人離れしたいい打者だ。 智辯学園−法大−東芝と進んだ高代は法大時代、江川(巨人)の1年先輩にあたり主将としてチームをよくまとめた。そして東芝では常に中心選手として活躍し、昨年のドラフトで日本ハムから1位指名を受けたのもうなづける。小柄ながらパンチ力もあり素晴らしいスイングをしているのには驚いた。
 さて、その見事なスイングを解剖してみよう。@はバックスイングの始まり。体重を後ろ足に移動している。Aでは重心を後ろ足に残しながら前足を投手方向へ踏み込んでいる。後ろ足に重心を残しておけば直球がきても、そのまま打ちに行けばいいし、変化球に「泳ぐ」こともない。しかも前足を踏み込んでも頭の位置は動いていない(B)。新人ながら非常にいいスイングをしている。
 ただグリップの位置が両肩を結ぶ線と平行の高さになれば最高なのだが・・・(C)。構えのときにグリップの位置が低くても、打ち出すときに高くなっていればいいのだが、高代はその位置のままで始動している。グリップの位置を高くし、上から叩くようにすればパンチ力も出てくるはずだ(D〜E)。Fでは左の腰を回転させ重心を前足に移動させながらバットを引き下ろしている。Gはインパクト。Hではもう少し左ヒジを返して欲しい(左手の甲が下を向くようになれば左ヒジは自然に返る)。外角の球を打ちに行って、打球は右翼方向へ飛んだように思われる(I〜J)。外角球のために完全に振り抜いていないようだ。Kは振り終わっていよいよスタート。 高代 延博
右足に重心を残しての
   ステップは新人離れ
           解説・川上哲治
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