50年度の日ハムは前期4位後期5位ながら、通算成績は最下位に終わった。このため翌51年はウィリアムスと4月下旬にはこのミッチェル(元ミルウォーキー・ブリュワーズ)を迎えて打線強化を図った。ミッチェルの初出場は4月27日の後楽園における近鉄戦だったが、2回指名打者としての初打席、神部投手からホームランを放ち華やかなスタートを切った。この年は打率・244本塁打23打点66だった。球団の積極的な営業方針とともに両外人の活躍がパ・リーグ観客動員1位の大きな要因となった。
 昨シーズンも打率・243で26位だったが、本塁打32はリー(ロッテ)にわずか2本差の2位、また打点も75をマークした。しかし三振158はセ・パを通じての最多記録である。いかに彼が「三振を恐れてはホームランを打てない」と言っても、四番打者としてはやや問題がある。今シーズンはすでに本塁打25、しかし三振数は昨年に比べれば減少しているもののやはり多い。もともと中距離ヒッターで、右方向に打ち返すことも上手いが、30ホーマー以上の選手にボーナスがかけられているため引っぱる打法をとり、これが三振に影響していると考えられる。また技術面では構えた時の姿勢が高いため、インパクトの時に頭が下がり、目に上下動を与えることもその原因である。
 写真は真ん中からやや外角に流れるカーブを左に長打したものと判断されるが、彼にとって最も得意のコースである。スタンスから踏み出す時グリップを下げている(@〜B)。無理のない踏み出しのため腰が安定、しかも重心が後ろ足に残りタメをつくっている(C〜E)。スイングでは右足を送り込んでいるがすでに左ヒザが伸び右肩が下がっている(F〜H)。これでは頭が下がりアッパースイングになる。しかしインパクトのあと両腕が前方によく伸び、しかもフォロースルーで水平に戻るためこれをカバーし、右手首の返しなど力強いフォームを示している(I〜K)。スタンスの態勢をやや低くして外角球は右に打つこと、これが打率と長打に結びつくことを進言したい。 ボビー・ミッチェル
無理のない踏み出しと
       後ろに残った重心
            解説・松木謙治郎
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